学校給食パートの仕事を始めた頃、辛いと感じるのは、重いものを持つ、作業スピードについていけない、かがむ作業がある、人間関係などです。
ただ、給食パートの場合、作業はローテーション制なので、毎日きつい作業をすることはなく、慣れてくると、時間内に一通りこなせるようになります。
また女性の多い職場なので人間関係が辛い職場もあれば、和気あいあいとしている職場もありました。
仲のいいパートと作業の合間に雑談したり、美味しい給食が食べられたり、料理のコツやレシピが覚えられたり、楽しいこともありますよ。
学校給食パートのきついところ
給食のおばちゃんとして働き始めた頃、きついと感じたポイントを紹介します。
時間に追われる
給食パートの募集は、午前9時~午後3時までの勤務が多いです。
午前中の仕事は
- 食材の洗浄・カット
- 使い終わった作業場の清掃
- 調理補助
- 食器準備
- 配缶作業
- 配膳
- 使用済みの調理器具の洗浄
午後の仕事は
- 使用済み食器類の回収
- ワゴンの洗浄
- 食器類・配缶容器の洗浄
- 使用済みの部屋の清掃
- エプロン・カバーの洗濯
が主な作業内容になります。
学校内の自校式給食室なら数百名~1000人分、給食センターなら数千人分の給食を作ります。
午前中は3時間40分、午後は1時間50分で、上記の全ての作業を終える必要があるため、スピードと手際のよさが求められます。
最初は周りのペースについていくだけでも大変ですが、1ヶ月くらい経つと慣れてくるので、心身共に余裕がでてきますよ。
食材の量が多い
1回の給食に使う野菜や果物など、食材の量はとても多く、全て洗浄室で洗ってから下処理やカットを行います。
ほうれん草などの葉物は、1枚1枚、虫や虫の卵が付いていないか、チェックしながら洗うので時間かかりました。
通常のカットなら大したことはないのですが、ゴボウのささがきなど手間がかかる処理の場合、とっても時間がかかるし、冬場は手がかじかんできます。
卵料理の場合、何百個もの卵をバケツに割り、大きな泡だて器で攪拌するのは、結構大変でした。
パートの作業はローテーションで変わるため、毎日、野菜カットや下ごしらえをするわけではありません。
また、そんなに面倒なカットはないので、作業に慣れると、早く大量にカットできるようになります。
夏は暑くて、冬は寒い
新しい施設で空調設備が整っている給食センターもあります。
私が働いていた場所は、冬は寒く、夏は暑い現場でした。
夏はエアコンを付けていても、調理場はとても暑いのですが、虫が入ってくるとまずいので窓を開けることはできないんですね。
冬場は食材が傷むのを防ぐため、調理場の暖房は低めに設定されていました。
冬場の野菜カットは、手が冷たくかじかむこともありました。
冬場は、白衣の下に暖かい下着を着たり、重ね着したりして対応していましたよ。
重いものをもつ
給食パートの仕事で持つ重いものとしては、
- 食器セット
- 給食用の保温食缶
の2つがあります。
食器セットは、金属製のかごに、クラス人数分の食器、箸、フォーク、スプーンなどが一式セットされています。
保管庫から取り出して、各クラスのワゴンに乗せていく作業が、結構大変でした。
給食用の保温食缶は、単体ならそんなに重くはないんですね。
中に調理した白米や汁が入って重くなった食缶を、調理場から各クラスごとの配膳ワゴンまで運ぶのが、ちょっと重かったです。
また、回収して洗浄した保温食缶を重ねて保管庫にしまうときも、大変でした。
作業はローテーションなので、毎日重いものを持つ作業には当たらないので、その日だけいつもより気合入れて頑張っていました。
かがむ作業が多い
給食調理の現場では、洗浄や配膳準備などでかがんだり、腰を折り曲げる作業が多いです。
洗い場のシンクは低めの設定なので、背の高い人は洗い物の作業の時に、前かがみになって辛い姿勢になるかもしれません。
仕事の間、腰を守るため、腰痛ベルトをつけて働く人もいます。
覚えることが多い
給食調理の仕事は、安全面・衛生面の細かいルールがあります。
また作業工程や作業内容も細かく決められているため、覚えることが多いです。
最初に一通り説明をしてもらえるので、メモをとりながら教えてもらうといいですよ。
検便が月2回
学校給食で働く場合、食中毒などを防ぐため、月2回の検便提出があります。
便秘気味の人だとタイミングよく出ないこともあります。
約2週間に1回の割合ですが、結構すぐ来るので『また検便~?』とちょっと面倒になります。
人間関係
学校給食の現場は女性が多く、人間関係のトラブルもあるし、働きづらい環境になっている場合もあります。
時間に追われる中で、言葉がきつい人や語気が荒い人もいるので、一緒に働くのが辛くてやめてしまう人もいました。
ただ、必ずトラブルが起こるわけではなく、従業員みんなが仲良く和気あいあいな現場もあるんですね。
私がいた現場に、他の給食室から異動してきた人は、あまりの違いに驚いていたくらいです。
仲のいいパート仲間が出来て、楽しく仕事ができる可能性もあるので、人間関係は実際に働いてみないと分からないです。
給食パートが楽しいところ・いいところ
私が学校給食パートをしていて楽しかったこと、良かったことを紹介します。
給食が食べられる
勤務中のお昼ご飯は、子供達と同じ給食なんですね。
給食は良い食材や調味料を使っているし、栄養バランスも考えられているので、毎日健康的な昼食を食べられます。
自分が好きな献立の日は、休憩時間が待ち遠しかったです(笑)
ただし、給食費は1食270円程度徴収されるので、1ヶ月(20食分)で5,000円ほど給与から天引きされてしまいます。
パート仲間ができる
私は、職場に仲のいいパートさんができました。
プライベートでランチしたり、家にお邪魔させてもらったり、楽しかったです。
また、仕事で嫌なことがあったら、愚痴を言い合ったり、ストレス発散にもなったので、長く続けられたのかなと思っています。
レシピや調理法を学べる
給食の献立メニューの材料や作り方を教えてもらえるので、夕飯に作ったりしていました。
また、食材の下ごしらえや調理方法のコツも学べたので、料理好きな人には、給食パートは楽しいと思います。
残業がない
給食調理の仕事は、パートも正社員も残業がまったくありません。
退勤時間になったらタイムカードを押してあがります。
みんな一緒に上がれるので、帰りずらいことがなく、子供が学校から帰ってくる前に帰宅することができました。
突然の休みに対応してもらえる
給食パートさんは、子育て中のお母さんが多いです。
子供の突然の体調不良の時は、急なお休みにも対応してもらえました。
授業参観や学校行事の際も、午前中だけ出勤して午後から早退させてもらう、などの融通もききました。
面接の段階で、小学生の子供がいること、急な体調不良や学校行事への対応をお願いしておくといいですよ。
子供達の笑顔が見られる
子供達に給食の乗ったワゴンを渡す時、食後にワゴンを戻しに来る時は、子供達と触れ合うことができます。
『今日のシチュー美味しかった♪』とか言われると、やっぱり嬉しくなります。
何年も勤務していると、顔を覚える子もいるので、まるで我が子のように成長が嬉しくなることもあります。
夏休みの仕事内容とお給料
給食パートは、夏休み、冬休み、春休みの長期休暇はお休みになります。
出勤することは、ほとんどありません。
夏休み終了前の清掃に、駆り出される場合はあります。
パート勤務は時給制なので、働かない期間は無給です。
給食パートの年収
私が住んでいるエリアの給食パートの時給は、980円~1,020円です。
週5日・1日5.5時間で勤務すると、年収は1,045,000円~1,088,000円になります。
2022年10月~は、社会保険加入制度が変更になるため、上記の年収でも、社会保険に加入する必要がありますね。
手取り金額が減るのが嫌で、扶養内で働きたいという場合、
勤務日数・勤務時間を減らす
という方法があります。
給食パートの求人サイトをみると、『扶養範囲内での勤務OK』と記載されている場合もあるので、チェックしてみてくださいね。
ただし、この場合、月額収入も減ってしまいますよね。
収入は減らしたくない場合、掛け持ちして足りない金額を稼げば、年収が大きく変わることはなくなります。
子供の学校で働いても大丈夫?
私は面接の段階で、自宅のあるエリアの学区を確認されました。
子供の学校で働くのはダメでした。
けれど、中には子供と同じ学校で働けた人もいるので、面接を受ける会社にもよります。
行事のたびに他のパートと休みが被りやすい
子供が休みの日は一緒に休み
メリット・デメリット両方あるので、どちらを優先するかは自分次第ですね。
面接の際に、応募の電話の際に、子供の通う学校で働くことが可能かどうか、確認してみるといいですよ。
まとめ
給食パートは最初の頃は大変ですが、続けていくと時間の流れにも慣れて、一通り作業をこなせるようになってきます。
覚えることは多いですが、メモをとりながらこなしていくと、そのうちスムーズに動けるようになりますよ。
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